しわ
しわの種類は、その深さによる分類と、その成因によるものとに分けることができます。
しわの深さによる分類
小じわ
表皮の厚さが不均一になったり、それに伴う、直下の真皮の浅い層(真皮乳頭層と呼びます)に達する溝と考えられています。経年的な変化とともに、表情筋などの運動負荷によって修飾されることになります。
治療は、フォトフェイシャルです。また、真皮乳頭層までと考えられるため、比較的浅いピーリングでも効果があるとされています。
大じわ
筋肉の動きが内部から皮膚に負荷をかけ続けることで、皮膚の深い層(真皮網状層と呼びます)の構造を不均一にします。この様な状態は、皮膚の深い層のコラーゲンの配列が乱れ、密な部位と疎な部位が現れます。疎になった部分は、浅い層の皮膚をも折れ込むために、深い溝、大じわになるとされています。
治療は、真皮網状層に光や熱などにより、変性・収縮させることが必要です。フォトフェイシャルが有効です。また、陥凹した部位にヒアルロン酸などを充填する治療が行われます。
しわの成因による分類
乾燥によるしわ
乾燥により、皮膚表面の角質層の角化以上や表皮細胞の水分保持機能の悪化、表皮基底層における皮膚サイクルの乱れにより小じわの原因となります。
紫外線によるしわ
紫外線により、真皮層に存在する弾性繊維が損傷を受けることでおきます。成長後の組織では弾性繊維が再生しにくいことがあり、弾性繊維としてのはりのあるコラーゲン配列が再構築できないことが要因です。
遮光が最も大事な対策になります。
したまぶたにみられる、ちりめんじわは、乾燥や、紫外線によるものとして考えられています。さらに、メイクや掻爬などによる物理的な刺激も加わることで生じるとされています。
治療は、ビタミンA誘導体である、レチノール酸の外用剤が使用されています。また、フォトフェイシャルや、程度によってはフラクショナルレーザーを使用します。
表情筋によるしわ
顔面の表情じわは、笑ったり泣いたりする感情を表現する際に生じるしわです。顔面の表情筋の収縮によりその走行と直角方向にしわが生じます。本来このしわは、表情を元に戻すことによって消失しますが加齢により皮膚の弾性力の低下や、紫外線などの影響により、次第にしわが固定されて目立ってきます。
代表的な部位としては、眉間や目尻、前額のしわも表情筋によるしわです。
治療は、表情筋の動きを抑える、ボトックスⓇ治療が行われます。