メニュー

ワキ汗

左右対称性にわきの発汗量が増加している状態を言います。手掌の多汗をともなうことが多いです。原因となる汗腺はエクリン腺と言われ、人体のほぼすべての体表面に存在して汗を分泌して、体温調整に関与しています。エクリン腺は自律神経である交感神経の支配を受けています。精神的な緊張や興奮など、自律神経の失調により、通常の体温調整とは関係なく汗を分泌し、日常生活に支障をきたす状態を、多汗症といいます。

腋窩多汗症の治療

腋窩多汗症の治療には外用薬治療、抗コリン薬内服治療、ボトックスⓇ(A型ボツリヌス毒素皮内注射法)などがあります。

10~20%塩化アルミニウム水溶液が腋窩多汗症の治療薬として長く使用されています。就寝前に汗を拭ってから、塩化アルミニウム液を塗布して、翌朝洗い流します。皮膚炎や傷があると使用できません。また、保険適応がありません。

エクリン汗腺は自律神経である交感神経支配を受けており、その神経の伝達を阻害する内服薬である抗コリン薬が、保険適応のある治療法として行われています。一方副作用として、視覚調節障害、口渇、悪心・嘔吐、嚥下障害、便秘、頭痛などを認めることがありますので、注意が必要です。

ボトックスⓇ注射はA型ボツリヌス毒素は、交感神経の伝達物質であるアセチルコリンという物質の作用を抑えることで、交感神経の支配をうけるエクリン汗腺の発汗を抑制します。注射部位の汗は約4~9ヶ月抑えられるとされています。効果が見られないということで、3ヶ月以内に再投与することは抗体を作るとされていますので、注意が必要です。保険適応はありません。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME