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顔面神経麻痺によるまゆのさがり、まぶたの変形

顔面神経麻痺とは

顔面神経は顔の表情筋をつかさどる神経で、額にシワをよせたり、まぶたを閉じる、口角を引き上げる、口をすぼめるといった、顔の表情に関わる神経です。ヘルペスウイルス、腫瘍(できもの)、外傷、その他原因不明なものなど種々の要因で損傷を受けることで、神経麻痺を起こします。症状は、まゆが上がらない、目が閉じない、したまぶたが外に向いている、法令線が消失し、口角がさがり、笑いの表情ができない、口をすぼめることができなく、水がこぼれたりといった症状があります。通常は片側だけにおこるため、機能的な問題意外にも、整容的な問題がおこります。

発症原因によって治療が異なっており、原因不明の麻痺やウイルス性の麻痺に対しては、のみぐすりや、点滴などの保存的な治療が選択されることが多いです。また、外傷や、腫瘍の切除による場合は、神経をつないだり、神経を移植したりしてできるだけ早期に治療がなされています。

初期治療で約1年経過しても改善が認められない状態がつづくと、動いていない筋肉はそれ自体が萎縮してしまうことから、これ以上の改善は困難と考えられます。この時点での、機能的、整容的な問題に大して、手術治療を行います。

当院では日帰り手術の可能な、まゆのさがり、うわまぶた、したまぶたのさがりに対し、治療を行います。

治療

症状は様々であるため、その診断、手術法の選択が重要となります。

まゆのさがり、額のシワの消失

前頭筋という、額にシワを寄せる筋肉の麻痺によって起こります。高齢者では、特に眼瞼下垂症(まぶたの下り)がある人は、もともとまゆをあげることで、視野を確保している方が多いため、左右差が極端に目立つことがあります。

まゆ上の皮膚を切除します。まゆを引き上げて、直下の骨膜(こつまく)にナイロン糸で数カ所、固定します。皮膚を丁寧に縫いあわせて終了になります。手術後は、極端にまゆを高い位置に固定するため、あがりすぎではないかと感じることが多いと思いますが、約半年ほどで、左右差がない位置にまで下がってくるのが普通です。問題点は、手術後のきずあとが、若年者では気になることかもしれません。

うわまぶたのさがり

ほとんどが、まゆがさがることでおこります。まずは、上記に記載した、まゆをあげる手術で改善されます。また、眼輪筋という、まぶたを閉じる筋肉の麻痺により、まぶたの緊張がなくなることで、皮膚弛緩性(ゆるむ)による眼瞼下垂症を併発することがります。この様な場合は、まぶたの皮膚切除が必要になってきます。高齢者の場合は、そもそも眼瞼下垂症のあるかたもいらっしゃることがあり、両側の眼瞼下垂症の手術をすることで、症状の改善を行うこともあります。

したまぶたのさがり、外反(そとにむいている)

うわまぶたと同様に眼輪筋という筋肉の麻痺により起こります。症状はしたまぶたの緊張がなくなることで、下まぶたが下に下がって、睫毛が外に向く様な状態になります。重度になると、まぶたが反転して結膜が露出した状態になるため、種々の眼症状を認めることになります。まぶたの緩みに対して、部分的なまぶたの切除、皮膚の緩み対して、皮膚に緊張を与えながら、余分な皮膚は切除する、さらに上記両者を行う治療が行われています。

 

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