ニキビあと
成因
ニキビが毛穴で炎症を起こすと、赤く盛り上がり、いわゆる炎症性ニキビへと進行します。さらに炎症が進むと膿を蓄えた膿疱となります。さらに炎症が進むと毛包が破壊され、ニキビあと(瘢痕)といった、不可逆的変化となります。いかにこの状態になる前に治療するかが大事ですが、一旦瘢痕としてニキビあとになってしまったものは、いかにその状態を目立たなくさせるかが治療上の問題となってきます。
分類
ニキビあとは主に色とその形態から分類しています。
色は、炎症後の組織再生過程における血管新生による赤みと炎症後の色素沈着に分けられます。
形態は、萎縮したものと肥厚(盛り上がったもの)したものに分けられます。萎縮したものは、白く、大小様々な陥凹として認めます。肥厚したものは、赤い隆起として、いわゆるケロイド様の形態を呈します。
治療
治療は、ニキビの炎症を出来るだけ重症化させないことです。つまり、炎症期に積極的に治療を行うことで、膿疱を形成させないことが重要です。赤みのある肥厚したものにたいしては、保険適応のある飲み薬や塗り薬、また注射などあります。さらに自費の治療としてケミカルピーリング、トレチノイン外用療法、イオン導入を行うこともあります。萎縮した陥凹性のものには、フラクショナルレーザー治療、ケミカルピーリングなどで治療を行います。