ボツリヌス毒素製剤（Botox^Ⓡ　ボトックス）はしわの治療に優れた効果があり、世界中で使用されております。またしわ治療のみならず、小顔、多汗症に対しても治療が行われており、効果を上げています。これまで約２０年間の安全実績がありますが、効果がある一方である程度のリスクも伴います。

 

効果について

１．注射後、効果が発現するまでに4〜7日かかります。また、効果は2〜5ヵ月（平均2〜3ヵ月）続きますが永久ではありません。

２．個人差がありますので、効果が出にくかったり、短期間で効果がなくなったりする場合があります。

３.治療に要する時間は約３０分間です。注入に伴う局所的な腫れの程度によって、治療直後の結果が必ずしも最終的な結果ではありません。

 

副作用について

１.    効果がない、効果の左右差、重い、鉛が張り付いたような違和感や、表情の変化が気になることがあります。たとえば、普段眉毛を上げている人は眉毛が下がり、まぶたがたるむため、まぶたが腫れてみえることもあります。

２．まれに頭痛や注射部位以外の表情筋麻痺によって目や口が閉じにくくなったり、目が開きにくくなったりする可能性もあります。複視のような症状が出ることもありえます。

３．上記のような副作用が出ても１〜２ヵ月くらいで消失しますので、後遺症として残ることは普通ありません。

 

危険について

１．製造過程で人のアルブミンが使用されていますが、エイズ、肝炎などのウイルス、性病などの菌に対する対策は完璧になされています。狂牛病とその類似疾患を伝染するプリオン病に対してもできる限りの安全対策がされており、感染の可能性が０ではありませんが心配はほとんどないと考えられております。これまでに世界で、この注射が原因で感染した例はありません。